風に運ばれて~マシュの想い出~[短編]
車に乗ると車の中で「えへ」とした顔で、ちょこんと座っているあなたが、今でも車に乗ると座席に居るようで・・・

春が過ぎて、夏が近づいて、風が徐々に暑くなってくる頃になっても、あなたと私のバトルごっこは続きました。

リビングから階段へ、そして寝室からキッチンへと走って追いかけっこをしましたが、いつも捕まるのは私の手に持っているオモチャ・・・

朝と夜、階段の下から、寝室まで何度もダッシュで競争をしましたが、負けるのは、いつも私・・・

あなたの素早さには脱帽でした。

そうそう、それとあなたは水を怖がらなかったですね。

一緒に風呂に入り、湯船に手を突っ込んで遊び、シャンプーも嫌がりませんでした。

風呂場を開けていると、中で寝転がっていましたし・・・

犬も怖がりませんでした。

ほんとうに不思議猫ちゃんでした。
< 9 / 33 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop