僕が歌えば、君が来る。
パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ

一曲歌い終わると拍手が聞こえてきた。正直疲れていてしゃべりたくない。

「うるさいと思ったらおまえか、遠藤。」
「………………。」

結局無言。しゃべれるほど気力が残っていない。まぁ、この人の場合しゃべらなくてもいいだろう。
入口近くの椅子に座っていたあの人は、そばまできて飲み物を差し出してきた。
それを無言で受け取り勢い良く飲む。500mlのペットボトルの半分まで一気に飲んだ。
歌いすぎて喉がカラカラだったから。

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