完璧男子に興味なしっ!
「えー!神城君でも自主練とかするんだ?意外ー!」
「オレだってやるよ、自主練」
「そんな事しなくても、神城君ってすっごいバスケ上手いのにー!」
楽しそうに会話が始まったのを見て、私はササッと上靴を履きかえて自分のクラスへと足早に向かう。
……確かに意外かも。
神城君って、努力なんかしなくても何でも器用にこなしそうなイメージだし。
ま、私には関係ないけどね。
「あ、桜葉」
「あ、おはようございます」
通りかかった先生に呼び止められて、私は頭を下げた。
「登校早々悪いんだが、カバンを置いたら職員室に来てくれないか?配布するプリントを持っていくのを手伝ってほしいんだ」
「あ、はい……」
そんなに配布するプリントが多いって事?