完璧男子に興味なしっ!


「えー!神城君でも自主練とかするんだ?意外ー!」


「オレだってやるよ、自主練」


「そんな事しなくても、神城君ってすっごいバスケ上手いのにー!」



楽しそうに会話が始まったのを見て、私はササッと上靴を履きかえて自分のクラスへと足早に向かう。


……確かに意外かも。


神城君って、努力なんかしなくても何でも器用にこなしそうなイメージだし。


ま、私には関係ないけどね。



「あ、桜葉」


「あ、おはようございます」



通りかかった先生に呼び止められて、私は頭を下げた。



「登校早々悪いんだが、カバンを置いたら職員室に来てくれないか?配布するプリントを持っていくのを手伝ってほしいんだ」


「あ、はい……」



そんなに配布するプリントが多いって事?


< 12 / 55 >

この作品をシェア

pagetop