完璧男子に興味なしっ!
自分のカンが当たっていた事には驚いた。
そうとわかれば、余計に関わりを持ちたくはない。
「あ、あの!本当にありがとうございました!」
「あ、おい……」
パッと神城君の手からプリントをひったくると、私は残りのプリントを抱えて急いで教室へと戻った。
追いつかれるかと思ったけど、さすがに人気者を演じてるなら、全力で追いかけてくるわけないもんね。
でも、何で急に本性見せたんだろう?
めんどくさいとも言ってたよね。
……まあ、私にいい人を見せていたって何の得にもならないけど。
「あっれー?おかしいなぁ……」
その日の夜。
夕飯を終えて、自分の部屋に戻ったのは8時過ぎ。
明日提出の数学の課題をやろうと思い、カバンからノートを出したまではよかったけれど、肝心の教科書が見当たらない。
確かに、カバンに入れたはずなのに。