完璧男子に興味なしっ!
……何で、ドキドキしてるの?
みんなの知らない素顔を私だけに見せるから?
……そんな事ない。
私が、みんなみたいにキャーキャー言わないから、違う手を使ってきているだけ。
こんなマンガみたいな事が起きるわけないじゃない……。
特別なんかじゃない。
カン違いしちゃダメだ……。
「神城ー!次の大会のメンバーなんだけど、ちょっといいか?」
「あ、はい。ごめん、海花。先に行ってて」
教室に向かう途中、バスケ部の顧問に声をかけられた神城君。
私に謝ると、離れて顧問の方へと行ってしまった。
そういえば、バスケ部のキャプテンだったっけ……。
「ちょっと優しくされたからって、カン違いしててウケるー」
教室に向かおうとしたら、そんな声が耳に入って来た。