完璧男子に興味なしっ!
こんなのも、いつもの事。
痛いけど、もう慣れたし、いちいち事を荒げる必要もない。
「桜葉さん、大丈夫?」
「……え?」
頭をさすっていたら、神城君に腕をつかまれた。
ひじが当たった事を見ていたなんて知らなかった……。
「……当たったんだから謝れよ」
「え?か、神城君……?」
突然の低い声と怖い顔。
私も驚いたけれど、周りの女の子たちはもっと驚いた表情を浮かべている。
こんな神城君、教室で見た事なんかなかったのに。
「や、あの、神城君。私は大丈夫……」
「ほら、桜葉さんだってそう言ってるし……」
波風をたてたくなくてそう言うと、女の子たちが慌てたようにそう言った。