完璧男子に興味なしっ!


神城君は何か言いたそうな顔をしていたけれど、私がすぐに目をそらしたのでそれ以上は何も言わなかった。


……びっくりした。


まさか、女の子たちの前でそんな怖い表情するなんて思わなかった……。





「……はあ」



お昼休み。


友達のいない私は、いつも静かな裏庭でお弁当を食べていた。


静かで誰も来ないこの場所は、お昼休みをゆったり過ごすのに適した場所。


誰にも邪魔されずに本を読んだり、スマホのアプリを楽しんだりするんだけど。


今日は気分が重い。


多分、みんなの前で神城君にかばわれたせいだ。


周りの女の子たち、すごいびっくりした顔をしてたなぁ。


神城君があんなに低い声を出して、怖い顔をするなんて想像もした事がないんだろう。


< 32 / 55 >

この作品をシェア

pagetop