完璧男子に興味なしっ!
努力の王子様
神城君と顔を合わせたくなくて、5時間目も6時間目もサボってしまった。
授業をサボるなんて初めての事。
帰りのHRには出ないと。
重い足取りで教室に戻り、コソコソと自分の席に座る。
コソコソしなくても、隣だから丸わかりなんだけど。
顔を上げず、ひたすら下を向いたまま、帰りのHRを過ごした。
さっき、神城君に投げつけたカバンはご丁寧に机の脇にかかっていた。
ご丁寧に戻してくれたんだ……。
「海花」
帰りのHRが終わると、神城君に名前を呼ばれた。
だけど私は、カバンを抱えて慌てて図書室へと逃げた。
からかってゴメンとか、ヒマつぶしだったとか……。
今は何も聞きたくなかったんだ。