完璧男子に興味なしっ!
怖いとか言っていられない。
考えただけで、震えてしまうけれど頑張るしかないんだ。
だって、英語の先生めちゃくちゃ怖いんだもん。
怒られるくらいなら、夜の校舎に頑張って取りに行った方がマシ……。
「……いや、怒られた方がマシかも」
門の前で、私はつぶやいた。
入ろうとしても足がすくんでしまって、前に進めない。
「……誰かいる?」
その時、門から体育館に電気がついているのが見えた。
まだ誰か残っているとか……?!
もしかしたら、必死にお願いすれば教室まで一緒に行ってくれるかもしれない。
そんな淡い期待を持ちつつ、私は体育館へ足を向ける。
近づくにつれて、ボールの音が聞こえて来た。