完璧男子に興味なしっ!


まさか、まだ部活をやっているとかじゃないよね?!


体育館の入り口をそっと開けて、覗いてみると、中にいたのは1人だけだった。


ひたすらスリーポイントラインから、淡々とシュートを打っている。


ボールはいくつも床に転がっているけれど、シューターはそばにあるボールかごからボールを手にして、リズムを崩さずにシュートを打つ。


それの繰り返し。


それは本当に正確で、一寸の狂いもなく、キレイにゴールネットを通過する。


まるで芸術品を見ているようだった。


かごの中のボールがなくなり、床に転がっていたボールを拾い集める彼。


腕のリストバンドで汗をぬぐいながら、真剣な表情でボールに手をのばしている。


神城君だった。


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