完璧男子に興味なしっ!
私は下を向く事しかできなかった。
何も言い返せない。
「何で海花はオレを避けるの?オレが嫌い?」
「……最初は苦手だった。何でもできて、人間らしくないって思ったから」
「人間らしくねーって、ひでーな」
「で、でも!それは私の思い込みだった。……裏庭の古いバスケットゴール使って練習してるの知らなかった」
「あー、あれは誰も使ってないの知って、ちょうどいいかなって思ってさ。見てたの?」
「……今日の昼休み。偶然だけど」
私が答えると、フッと神城君が笑うのが聞こえた。
顔を上げると、いつものような優しい顔でもイジワルな笑顔でもなかった。
ただ悲しそうに微笑んでるだけ。
「海花の事、からかってるわけでもない。遊びでもない。本当に好きなんだ」