完璧男子に興味なしっ!
違うクラスだったら、神城君のファンになっていたかもしれないんだけどなぁ。
「桜葉さん、図書委員の仕事頑張ってね」
カバンを肩にかけて、教室を出ようとしたら神城君に声をかけられた。
ドキッとして思わず振り返ってしまう。
何で、私が図書委員の当番だって知ってるんだろう……?
「あ、う、うん。ありがとう……」
ドキドキしながら、答えて私は逃げるように図書室へと向かう。
何で知ってんの?!
もしかして、女の子の情報なら何でも知っているとか?!
そんな、バカな……。
自分の考えがバカバカしくて、思わず笑ってしまう。
図書室に入り、カウンターに座って私は作業を始めた。