完璧男子に興味なしっ!
「あ、そ、そうなんですか……」
ヤバい、私、ちゃんと笑えてるかなぁ?
思っている事が顔に出ちゃったりしてないかなぁ?
カタコトの敬語になっている私。
神城君はそんな事にも気が付かないのか、フワッとしたやわらかい笑顔のまま。
……ああ、やっぱりこの笑顔、苦手。
何か、仮面みたいで温かさを感じないっていうか……。
彼から目をそらした時、ちょうど反対側のホームに電車が入ってくるのが見えた。
「あっ!私、あっちなんで!さようなら!」
「気を付けてね。また明日」
神城君は私と同じ方向の電車。
このまま彼といたら、一緒に帰る事になってしまう!
だから、私は反対側のホームに停車した電車に飛び乗ったんだ。