甘々王子にユウワクされて。

☆彼の優しさ。




* 。☆ . * . : . + * : ゜+ 。




それから、忙しい日が続いた。




「……あの、クラスの出し物を今日中に実行委員長に提出しなければならないんですけど、ご協力いただけませんか」



何回目のロングHRになるんだろうか。


もう今日が締め切りなのに、一向に決まらないクラス出店。


高槻くんには今集まりに行ってもらっているから頼れないし……。



「だからー、佐久間さんの好きにしていいって言ってんじゃんー」



教室にシンナーの匂いを充満させながら、爪にあきらかに不健康そうな液体を塗りたくる坂場さんたち。


……どうせわたしが決めたって賛同してくれないことは目に見えている。



どうしてわたしにはこんなに人望がないんだろう。


楓さんは、あんなにてきぱきと進行させていっていたのに……。




落ち込んで、ついみんなの前でため息をつきそうになったとき。

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