甘々王子にユウワクされて。
* 。☆ . * . : . + * : ゜+ 。
だけど順調だと思われていた仕事に、トラブルが起こった。
登校ラッシュ時間が終わって、木林くんがその時来た友だちと教室に向かっていった数分後。
大量にあったリボンがついになくなった。
ようやく配り終えた……と息をついて、お疲れさまでした、と高槻くんに声をかけたら。
「……リボンが足りない」
「え!?」
リボンが足りないなんて、そんなバカな。
いくら急いでいても作成中は丁寧に作り漏れの無いようにやったし、今日だってミスはしていないはず。
だけど名簿にチェックしていた彼が言うのなら間違いもないのかも……。
そう思って高槻くんに目をやったけれど、彼は決して名簿を見てなんかいなかった。
かわりに、わたしの胸元を指さして、
「俺のとキミの分のリボンがない」
そう冷静に言った。