甘々王子にユウワクされて。



「え……ミ、ミスですか?」


「うん、今発注書見て数えたら、リボン合計で449本しか頼んでなくて……!
 いろんなお店に頼んだから実行委員内での手違いでもあったのかな、本当ご迷惑おかけしてごめんなさい……!」



本当に深く頭を下げて、後輩のわたしたちに謝ってくれる楓さん。


そんなことされると、逆に申し訳なくなってしまう。



「それでねえっと、お詫びと言うかなんというか……これを……お納めください」




頭を下げたまま、手に持っていたビニール袋を差し出してくる楓さん。


なんだろう、もらっていいのかな、と躊躇していると、すっとわたしの横から伸びてくる手。


高槻くんが特に何の感情もないように受け取っていた。



「……何これ?」



ガサガサと音を立てて袋をあさる。


気になって横目で眺めていた。


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