甘々王子にユウワクされて。
そして、すごい切なげな目でわたしを見た。
わたしの心まで切なくするような、そんな目で。
そしてゆっくり、倒れ込むようにもみえるようにわたしの肩に頭を預けた。
「え、ちょ、木林く……っ!?」
「……好きなんだよ、結羽が」
声が、吐息が。
直接胸に届く。
それに応えるように、鼓動が少しずつ早くなる。
「木林、くん……」
いつも遠い場所にある彼の肩があまりに近くて、ついそれに手を伸ばそうとすると、
「大体なあ晃斗!」
また叫んでその勢いで体を起こす彼。
お……驚いた!
ていうかわたしは何をしようとしたの!?
あのまま手を回してたら……彼を、抱きしめるみたいになっていた……!