甘々王子にユウワクされて。
そしてその時。
ぱら……ぱらと、拍手のようなものが聞こえた。
見てみると、よしのちゃんやたかねちゃん、それにさっき坂場さんに疑問を抱いたような視線を送っていた子たち。
それはどんどん大きくなり、女の子たちの後ろで野次馬していた男子にも伝染して、
気が付いたら大きな歓声になっていた。
「このやろー見せつけやがって!」
「侑心くんイケメンすぎでしょー!」
「結羽ちゃんはかわいいし!」
わあああっと温かいにぎやかさに包まれる。
ど真ん中の坂場さんたちは、いつの間にか少数派になっていた。
たくさんの人が……わたしの木林くんを応援してくれる。
……なんて幸せなんだろう。