甘々王子にユウワクされて。



「わたし、彼女とも友達になりたいです」


「えっ!? どうしたの急に」



突然のわたしの告白に、驚いたような、でも嬉しそうな顔をする木林くん。


友達だから、木林くんは彼女のいいところをたくさん知っているんだろう。


そんな彼女と友達になりたいって思ったことで……木林くんも嬉しく思ってくれたのかもしれない。




「木林くん。このゴム、もらっちゃってもいいですか?」


「ん? 部活用でたくさんあるからいいけど……」



不思議そうに答える木林くんにわたしはまた笑顔を向けた。



「……明日から、前髪あげて学校に来ます」



そういうと、木林くんも嬉しそうに笑ってくれる。


好きな人を笑顔にできた、という幸福感でいっぱいになって。




わたしは少し、泣きそうだった。




。+ ゜: * + . : . * . ☆ 。*




< 222 / 247 >

この作品をシェア

pagetop