甘々王子にユウワクされて。
「わたし、彼女とも友達になりたいです」
「えっ!? どうしたの急に」
突然のわたしの告白に、驚いたような、でも嬉しそうな顔をする木林くん。
友達だから、木林くんは彼女のいいところをたくさん知っているんだろう。
そんな彼女と友達になりたいって思ったことで……木林くんも嬉しく思ってくれたのかもしれない。
「木林くん。このゴム、もらっちゃってもいいですか?」
「ん? 部活用でたくさんあるからいいけど……」
不思議そうに答える木林くんにわたしはまた笑顔を向けた。
「……明日から、前髪あげて学校に来ます」
そういうと、木林くんも嬉しそうに笑ってくれる。
好きな人を笑顔にできた、という幸福感でいっぱいになって。
わたしは少し、泣きそうだった。
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