甘々王子にユウワクされて。
それを支える腕は、わたしの背後から伸びていて。
「お待たせ」
振り返るとそこには、わたしの大好きな彼が立っていた。
「いいえ、部活お疲れさまでした。大丈夫ですか?」
「うん! そのせいで午前つぶれちゃってごめんね」
うさぎを器用に操って、ぺこりと頭を下げさせる侑心くん。
その子の首に何か光るものがついているのにようやく気付いて、手を伸ばす。
「これ、クリスマスプレゼント。今日の髪型にも似合いそう」
それは羽のモチーフが付いたヘアゴムだった。
前髪を編み込んだその先の結び目に侑心くんがそれを当て、そのままくくりつける。
少しの揺れで羽がきらきらと輝いてとても可愛い。