甘々王子にユウワクされて。
「……晃斗だ、……もしもしどうした?」
高槻くん⁉
どうしたのだろう電話なんて……。
『……侑心、今どこにいる』
「え、俺? 学校の近くの地下街だけど……」
周りが騒がしいから侑心くんが通話のボリュームを上げて、わたしにも高槻くんの声が聞こえるようになった。
雑音が全くないから、高槻くんはきっと逆に静かなところにいるのだろう。
『……今から、病院に来れないか。地下街ならすぐだよな』
「……病院?」
ちらりとわたしを見る侑心くん。
わたしは首をかしげることしかできない。
『……ゆうが目を覚ました』
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