甘々王子にユウワクされて。
「……だけど、侑心くんのおかげでわたしには夢ができました」
彼の目を見て、笑って言う。
「わたし、通訳者になります」
通訳者になって、侑心くんをサポートしたい。
実力はあるのに英語ができず、不自由にしている人がいるのなら救いたい。
そう思った。
「あ、だからといって侑心くんに英語力が必要なくなるわけではありませんよ?
だけど……ネイティブの方と話せるようになるには、相当時間が必要です。
ましてや侑心くんのような英語が残念な人なら……」
「英語が残念って……」
わたしの失言に苦い顔をする侑心くん。
わたしはそれに気づいて少しだけ笑う。