甘々王子にユウワクされて。
それでも彼は、本当に小型犬のように顔を輝かせて。
「ありがとう!」
まっすぐわたしを見て言った。
背の低いわたしとどうして視線が合うのか、と疑問に思ったら、彼は膝を曲げて、背中も丸くして。
随分と気を遣わせてしまっていた。
「……いいですよ。普通に話して」
「え、あ……ばれちゃった」
そう彼が笑うと、わたしと彼の身長差は急に大きくなる。
わたしなんて彼の肩にも届いていない。
少し拗ねたように言って見せた。
「いいですね。しまうまさんは背が高くて」
「え、いや俺、きりんだけど……」
「……きりんさん?」
「なんかさん付けは動物っぽいからヤメテ」