甘々王子にユウワクされて。
「お役に立てて、何よりです……!」
本当にうれしそうに言ってくれた。
それを見てわたしも嬉しくなる。
そんなこと気づかれたくなくて、必死で表情筋を緊張させた。
「さて。それじゃあまた明日から英語の勉強を再開させましょうか」
「え、ちょ……今それ言う!?」
「はい。あ、さっき渡した分は確実にやってきてくださいね」
「ねぇあれちらっと見たけど量多くない!?」
「貴方が今まで取りこぼしてきた分が多いんです」
そう木林くんと話している世界は、
先輩にとらわれていた世界より、
何倍も鮮やかに輝いているような気がした。
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