甘々王子にユウワクされて。


なんて言葉を返したらいいのか迷っていると、わたしの腕を静かに話して立ち上がる高槻くん。


鞄を持って教室から出て行ってしまう。



「あ、ちょっと……!」



今度の人は、立ち止まってなんてくれない。


そのまま歩いて行ってしまう。



一人になって気がついた、女の子たちのわたしを批判する声。


侑心くんの次は高槻くんを、だなんて。


心の底からくだらなく思って、深いため息をついた。




もういいや、わたしも部活に行こう。


大好きな図書室に行こう。



そこで、篠田先輩に話をするって決めてたんだ。


……大切な、話を。


他でもない、自分の為に。



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