甘々王子にユウワクされて。
* 。☆ . * . : . + * : ゜+ 。
「おはよう!」
次の日の朝。
いつも通りわたしに挨拶してくれた木林くん。
「……っ」
だけどわたしはなんだか、挨拶を返せなくて。
読んでいた小説の世界に没頭しているふりをした。
せっかく、勉強会で少し親しくなって、普通に会話できるようになっていたのに。
そう歯がゆく思っていると、教室の至る所から聞こえてくる声。
「ねぇ、むかつかない? 佐久間さん」
「ほんと。何様のつもりで侑心くんを無視してるの?」
……話しても話さなくても文句言われるなんて、理不尽だ。
教室で完璧に孤立するわたし。