甘々王子にユウワクされて。


だけど、やっぱり女の子たちは面白くないみたいで。



「だ、だめだよ侑心くんは! 意味ないじゃん!」


「ん、意味って?」



声を荒げて立ち上がった。


そんな彼女たちに笑って訪ねる木林くん。



「だ、だって侑心くん忙しいでしょ!?」


「いやー、今週末の試合が終わったら次の公式試合8月だし、結羽よりは全然忙しくないけど?」



必死になって木林くんが実行委員にならない方法を探している坂場さんたち。


そりゃそうだ、わたしと木林くんを離すためにわたしを実行委員にしたのに、木林くんが実行委員になったら元も子もない。



「あ、じ、じゃああたしがやっぱり佐久間さんの代わりに実行委員やろうかなっ!」



坂場さんが人差し指をほっぺに当てて、ふと思いついたように発言した。


それにも女の子たちから非難が集中する。



「ちょっとめぐ抜け駆けは禁止でしょ!?」


「それはずるい!」


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