【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「っぐ……!」
男がよろけたところでその顔を殴り、体勢を整える。
「ゴホッ、ゴホッ……!!」
喉に溜まっていた血を吐き出し、口元を拭って蓮央の方をちらりと見る。
「女だからって舐めないでよね!!」
「少しは黙れねぇのか!?」
「っきゃあ!!」
体格の違いもあり、けっこう蓮央が有利だ。
……よし、あの女は任せとこう。
「くそが……!」
キレた男が足を振り上げる。
……懐ガラ空きだって。
すかさず蹴りを入れ、男の足が振り下ろされる前にそれを掴んで思いきり引っ張る。
「ぅわっ!?」
バランスを崩して仰向けに倒れた男にまたがり、喉を腕で押さえて……完了。
「ハァッ、ハァッ……降参?」
「くそっ…………分かった、負けだよ」
降参ポーズをとった男は、自嘲気味に笑った。