【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
その女は振り返って笑う。
「あの男なら黒髪の男に運ばれたわよ?アンタに気を取られてる隙に殴りまくったら頭から血を流して倒れちゃって」
「なっ……!蓮央!!」
慌てて倉庫の奥に行くと、圭太たちが蓮央を囲んで座っていた。
肝心の蓮央は頭に包帯を巻いてあぐらをかいている。
「蓮央!!大丈夫!?」
「咲誇……すまねぇ、アイツ鈍器使いやがって……」
「鈍器って…!ケガ、ひどいの?」
「いや、軽く切っただけだ」
「蓮央ぉ……!」
泣きながら蓮央に抱きつくと、優しく背中を撫でてくれる。
「俺は平気。咲誇は大丈夫か?」
「うん……あの最低男倒したよ」
「さすがだな。……血、ついてる」
私の口元についた血を拭い、蓮央がキスしてくる。
触れては離れ、また触れる。
何度かそうしていると、背後に人気を感じて振り返った。