【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
いきなりどうしたんだろう、京也。
変なの。
開きっぱなしの倉庫のドアを眺めていると、圭太がため息をついた。
「……どうする蓮央。京也の方は本気だぞ」
「見てりゃあ分かる……」
本気って、何が……?
京也がここを潰そうとしていること?
「咲誇、京也はマジでお前が好きらしい」
圭太が真面目な顔で言ってきた。
京也が、私を、好き?
「そんなわけないよ。【睡嵐】を潰すための作戦だよ」
「作戦であんなに照れるとは思えねぇけど」
蓮央が不機嫌に頬杖をつく。
「蓮央……怒ってるの?」
「別に?」
……何でそんなに不機嫌なの?
意味分かんない……。
「咲誇、何であいつに抱きついたわけ?」
「抱きついてなんか……。ただ転んだだけ」
「結果的に抱きついてたじゃねぇか」
「それは、そうだけど……」
何か言おうとすると、全て言い訳に聞こえてしまいそう。
でも、あれはただの事故なのに……
「まぁまぁ、喧嘩するなって」
諒真さんが私たちの間に入る。
「蓮央、あれは単なる事故じゃん?深く考えるなよ」
「……うるせぇ」
不機嫌に立ち上がった蓮央は、一人で倉庫の奥の部屋に行ってしまった。