【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
学校に着き、いつも通り空き教室へと向かう。
歩、イラついてるだろうなぁ……。
昨日『ヘボコンビ』呼ばわりされてからずっと機嫌悪かったもん。
あまり地雷を踏まないようにしようと心に決めて、教室のドアを開けると。
「オラァ!!その程度かよっ!!」
ビュンッと、何かが飛んできた。
私の足元で止まったそれは、赤い髪の男。
苦しげにうずくまっている。
「……え?歩?」
「逃げろ……っゔ!!」
歩は腹を押さえて立ち上がり、私の背中を押した。
「えっ!?ちょ、何?」
「早く、逃げろ……!!」
逃げろって……何から?
そう聞こうとすると。
「死ねぇっ!!」
「ぐあ゙っ……!!」
目の前にいた歩が吹っ飛んだ。
圧倒的威力の蹴りを放った奴は、私の前に立ちはだかる。
身長が2メートルあるくらいの大男。
汚い金髪はオールバックで、長く伸ばされている。