【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「女ぁ……?栗原お前、女連れ込んでんのか?」
大男はニヤニヤ気味悪く笑いながら倒れた歩を踏みつける。
「やめて!歩っ!!」
大男を押しのけて歩に駆け寄り、上半身を起こす。
「歩……大丈夫?」
「に、げろ……アンタが敵う奴じゃねぇ……」
「やってみなきゃ分からないよ」
歩を教室の端に寝かせ、男に向き直った。
「よくも、歩をこんなにしてくれたね」
「お前栗原の女かぁ?」
「女じゃない。仲間」
「仲間……?ハハハッ!!それじゃあ俺を倒してみろよ!!」
大男はボキボキと指を鳴らして私に襲い掛かる。
見かけによらずその動きは素早くて、よけるのがギリギリになってしまう。
ふわりと舞った私の髪。
その髪に……男の手が、伸ばされた。
京也との戦いがフラッシュバックする。
まずいっ……!!
そう思った時には、もう遅かった。