【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「……怖かったろ?悪いな、すぐ来れなくて。無事でよかった」
そう言って優しく笑う京也が……一瞬、蓮央に見えた。
「蓮央……」
「あ?」
「あ、何でもない……」
そうだ……京也は、蓮央に似ている。
見た目うんぬんじゃなくて、笑い方とか喋り方とか。
纏っている『総長』としてのオーラも……。
「蓮央といえば、あれだな。沙奈もそいつのことマジで好きみたいだ」
「えっ……!?」
「家に帰っても、蓮央君がどーだとかずっとそればっかりでよ。うるさいのなんの」
「へぇ…そうなん、だ……」
なんか……胸が、モヤモヤする。
沙奈が蓮央を好きなんて……なんか、嫌だ。
「まぁ、俺も咲誇のことかなり好きだけど?」
「はいはい」
聞き飽きたよ・・・
どうせふざけて言っているんだから、聞き流しておこう。
「近いうちに奪いに行くから」
「はいはい……って、えぇっ!?」
「ハハハ、じゃあな」
京也はストンと机から降り、笑いながら出て行ってしまった。