【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「お、うまそう。いただきまーす」
そんな声とともに、諒真さんの手からグラスが消えた。
「っはー!うまいなこれ。後で買おう」
ごくごくと満足げに飲み干したのは……京也。
「いいなぁ京也!あたしはこっちもらう!」
隣にいた沙奈が真浩のグラスを奪って飲んだ。
「ヤバ!!超美味しい!!」
「何て酒だ?」
「知らなーい」
カラになったグラスを持って話し合っている2人。
私たちが唖然とする中、立ち上がったのは諒真さんだった。
「お前ら……」
諒真さんの目が光る。
弱いくせに酒好きの諒真さんから酒を奪ったんだから、この2人殺されるよ……!?
それだけは避けなくちゃ!!
焦りながら、止めようと立ち上がる。
「諒真さん、抑えて……」
「この酒の良さが分かるのか!!」
「・・・え」
止めようと出しかけた手が止まる。