【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
私も少し笑いながら話していると、蓮央が私の肩を掴んだ。
「……どういうことだ、咲誇」
「蓮央……。京也が歩と私を助けてくれて……」
「歩を?……そういうことだったんだ」
その話を聞いて、真浩が口を開いた。
「真浩、説明してくれ」
「うん。歩が、帰る前に『あの男に喧嘩を邪魔された』とか『アイツまで飼い慣らした』とか言ってたんだけど」
そこで一旦切り、真浩は私を見る。
「歩は一人で帰ってきた。ということは、その男が咲誇ちゃんと歩を助けたとき、咲誇ちゃんは、帰ろうとした歩について行かなかったんでしょ?」
すごい……全部当たってる。
真浩って、探偵とか向いてそう……。
「なるほど……どうなんだよ、咲誇」
「……真浩の言う通りだよ。助けてくれたのに、お礼も言わず帰るのはどうかと思って……」
決して、京也が好きだからとか、そういうんじゃない。
聞きたいこともあったから、残っただけ。
それを説明すると、蓮央は不機嫌そうに腕組みした。
「咲誇、何でそれを言わなかった。俺が聞いたとき、何で言わなかった?」
「言おうとしたら、諒真さんの声がして……言いそびれた。ごめん……」
「言いそびれた、ね……。実は、言いたくなかっただけじゃねぇの?」
蓮央のものとは思えない冷たい声に、顔を上げる。
蓮央は、少し口角を上げて笑っている……けど、目は冷たい。