【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「蓮央、ケガ……」
「さっさと行けよ!!」
近寄ろうとすると、ガラス片を投げられて頬が切れた。
されたことが理解できず、呆然と立ち尽くす。
今……彼は、何を…………?
「咲誇……今はとりあえず俺ん家に来い」
京也が私の頬の血を拭い、腕を掴んだ。
引かれるまま、私は、歩いていく。
何も考えられない。
ただ頭にあること……それは、蓮央に拒絶された悲しさ。
心が、少しずつ痛みはじめる。
ズキズキと痛む胸。
「咲誇……」
「咲誇ちゃんっ……!」
諒真さんや真浩が駆け寄ってくる。
京也は2人に向かって笑うと、手で制した。
「大丈夫だ。そのバカが落ち着くまで、俺が預かる」
「……何かしたら許さねぇからな」
諒真さんが鋭く睨む。
京也は真顔になり、「もちろんだ」と頷くとまた歩き出した。