【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
□本気の嫉妬《蓮央side》
《蓮央side》
バタン、と倉庫のドアがしまった。
間もなく、ブォォォンというバイクの音が遠ざかっていった。
「……蓮央」
ため息混じりに、圭太が俺の肩に手を置く。
「なんであんなこと言った?泣いてたぞ」
「……分かんねぇ。無性にイラついたから」
咲誇があの男……京也とかいう奴と仲良さげに話していたのが気に食わない。
俺の知らないところで会って話していたのが気に食わない。
それを話してくれなかった咲誇も気に食わない。
あんなことを言った俺も、気に食わない。
何もかもが気に食わない。
「ただの嫉妬だろ。そんなんで泣かせてんじゃねぇ」
圭太はそう言うけれど……『ただの嫉妬』じゃない気がする。