【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「落ち着いたら、風呂でも入って来い」
「ありがとう。あっちだよね」
蓮央の部屋の造りを思い出しながらリビングの外を指さす。
「…そうだけど……よく知ってんな」
「ここに、住んでたからね」
アハハと苦笑いしながら言うと、京也の表情が強ばった。
「……南蓮央と、ここに?」
「うん。階は違うけど、基本の造りは同じだから造りは分かるよ」
「南……蓮央。アイツ、まさか……?」
京也は勘づいたらしい。
私はこくりと頷く。
「蓮央は、財務大臣の息子……。ここの最上階に、私は蓮央と住んでた」
「…………マジかよ……」
京也が金髪をくしゃりと握った。
「悪い、咲誇……。知ってたら連れてこなかったのに…」
「大丈夫……だよ?気にしてないから」
そう言ってニコリと笑うと、京也は切なそうな目をして私を見た。