【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「京也…。沙奈は、蓮央のこと本気で好き、なんだよね……?」
「アイツはそう言ってた。初めて手に入れたいと思った男だってな」
「そっか……」
手に入れたい、か。
私は、彼女に蓮央を渡したくない。
『蓮央の彼女』という居場所を奪われたくないよ……
自分は京也と一緒にいるというのに、こんなことを思っている私は最低だ。
自分の事を棚にあげておきながら自分の望みを叶えようとして。
本当に、最低……。
「咲誇、あんまり思いつめるな。大丈夫だから」
「うん……」
なんの根拠があってそう言うのか分からないけれど、少し落ち着いた。
私と蓮央が結ばれる運命なら、きっとうまくいくはず。
占いとか運命とか、そんなもの信じたことなかったのに……今はそれにすら頼ってしまう。