【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「てめぇ……いい加減にしろ」
俺に歩み寄り、胸ぐらを掴んでくるそいつ。
「何?図星つかれて焦ってんの?」
俺も京也の胸ぐらを掴み返す。
京也は怯むことなく、俺に食ってかかってきた。
「俺は、咲誇の気持ちも少しは考えろっつってんだ」
「はっ?何分かったようなこと言ってんだよ」
「少なくともお前よりは分かってる。今のお前みたいなのにコイツを任せられるかよ」
「……何だと?」
「咲誇は俺が貰う。お前はもっとまともな奴かと思ってたけど、勘違いだったみてぇだしな」
「あ゙あ゙?」
何だよそれ。
意味分からねぇ。
咲誇を見ると、胸の前で手を握り締めて震えていた。
ぽろぽろと涙がこぼれている。