【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
□彼がいない未来は
私と京也は着替えを取りに行くために、エレベーターで27階に行った。
「すげー…さすが広いな、最上階」
京也がまわりを見渡している。
確かに他と比べれば広いかもしれない。
「ここだよ」
いつもの部屋の前で立ち止まり、蓮央からもらったカードキーでドアを開ける。
できるだけ早く済まそうと、まずはリビングに向かう。
私のものがたくさん置いてあるから。
リビングのドアに手をかけて開けたのと、何かがぶつかるドンッという音が聞こえたのが同時だった。
──ガチャッ…
リビングに足を踏み入れかけた私の目に飛び込んできたのは。
……沙奈の額にキスをしている、蓮央…………
……え?
何、これ。
どういうこと?
状況が理解できず……やっと発したのは、
「蓮央……」
その2文字。