【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「咲誇は俺が貰う。お前はもっとまともな奴かと思ってたけど、勘違いだったみたいだしな」
「あ゙あ゙?」
蓮央は額にしわを寄せながら私を睨む。
そして、少しだけ……悲しそうな顔をした。
どうして、そんな顔するの。
嫌だよ、蓮央……
あなたのそんな顔なんて見たくないよ……。
少し私を見つめた後、蓮央はうつむき加減に笑った。
「……分かった」
ドクンッと、心臓が鳴る。
蓮央は京也の方を見て、はっきりと言った。
「咲誇はお前にくれてやる。そのかわり……二度と俺に近づくな。お前も……咲誇も」
──ドクンッッ!!
また、心臓が鳴る。
今…何て……?
「お前……それ本気で言ってんのか?」
京也が怪訝な顔をして言う。
フンッと鼻を鳴らし、蓮央は京也を睨んだ。
「冗談でこんなこと言うかよ」
「思った以上に相当のクソ野郎だな……」