【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「蓮央……愛してる…」
「だから俺は蓮央じゃねぇ!!」
「蓮央、蓮央…キスして……」
ダメだ、全く聞いてねぇ。
こんなになるまで……悩んでたのかよ。
苦しんでたのかよ。
一言くらい、相談してくれたって……
「蓮央……」
虚ろな目で顔を近づけてくる咲誇。
──このままキスしてしまえ
俺の中の悪魔が囁く。
──愛する女を手に入れるチャンスだぞ
嫌だ。
──いいのか?今なら、咲誇はお前だけを見てくれるぞ
違う。
咲誇が見ているのは、いつもアイツ。
青い髪を風になびかせた……恐ろしいほど綺麗な男。
俺なんか、眼中にない。
──やるなら今しかないだろ?お前の愛が本物なら、どんな形であれ伝えるべきだ。
俺の、愛……?
それはきっと、紛れもなく本物。
──なら、受け入れろ。それで咲誇も救われる。
救われる……?
本当に、咲誇は救われるのか?
救われる………………
…………わけねぇだろ。