【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「…もう、何も分からねぇ……。アイツと過ごした時間が、幻に思えてくるんだ」
「しっかりしろよ、蓮央。お前がそんなんでどうすんだよ」
「無理だ…こんな状態で、チームを纏められるわけがねぇ。俺は、どうすればいいんだ」
「そのくらい自分で考えろ」
圭太は立ち上がり、奥へ歩いて行った。
その背中を見送ったあと、ソファーに倒れるように座り込む。
自分で考えろ、か……。
一見冷たいようだが、これが圭太の優しさ。
自分の事は自分で考え、自分で決めろ。
そう言いたいのだろう。
咲誇が俺の傍を離れてから、日々から彩りが消えた。
あんなに充実していて、楽しかった毎日。
それなのに……今はもう、そんな面影もない。
あの日常は跡形もなく崩れ去って、空虚と化してしまった。