【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
ドアの取っ手を握る手が、震える。
カタカタと鳴る金属音に……彼が、気づかないはずがなかった。
「……誰かいるのか?そこに」
蓮央がいっそう低い声を出す。
まずい、バレた……!!
「上がらせてもらうぞ」
「あ、おい!」
ヤバイ!!
隠れないと……って、隠れる場所なんてない!!
トイレだし!
狭いし!!
どどど、どうしよう……!?
おろおろと慌てふためいていると。
「……咲、誇…?」
背後から、私の胸を高鳴らせるあの声が聞こえた。