【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
京也は私の肩を離し、蓮央のとなりに立った。
「選べ、咲誇。お前が本当に愛する男はどっちだ?」
本当に、愛する・・・?
そんな……選ぶとか、そんなのできないよ……
「お前の答えは決まってるはずだ」
わたしの心を見透かすかのような、京也。
まるで、自分が選ばれないと分かっているような言い方だけれど……
でも……ずっと支えていてくれた京也を、傷つけられないよ…。
それに、蓮央が……本当に私を愛してくれているのか、分からないの。
「咲誇」
私を呼ぶその声に、顔を上げる。
視線の先には、蓮央がいる。
この世のものとは思えないほどに整った、恐ろしく綺麗な顔。
少しだけ細められた、切れ長の瞳。
すべてを包み込んでくれる、広い胸。
蓮央の全部が、私が愛したもの。
大好きで大好きで仕方なかった、蓮央……