【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「咲誇、俺らからも頼む。諒真のためだと思って……な?この通りだから!」
圭太が手を合わせて懇願してくる。
そんなことされたら、断れないじゃん……。
「…分かったよ、やるよ」
「よし決定!じゃあ、行くか」
「えぇっ!?」
北苑が私の手を引っ張って倉庫の外へ歩いていく。
ヒールで転びそうになりながらなんとかついていくと、そこには1台のリムジンが止まっていた。
黒塗りで、格好いいリムジン。
……全面、スモークが貼られているのを除けば。
「乗れよ。行くんだろ?」
「行くって、まさか今から?」
「当たり前。ほら、乗った乗った。こっちも忙しいんだ」
グイグイと背中を押されて、半強制的に車に乗せられた。
もう、何なの!!
北苑って、強引すぎる。
ムスッとしながらふかふかのシートに座っていると、顔のそばの窓がコンコンと叩かれた。
顔を向けると、蓮央がいた。
「蓮央!」
急いで窓を開けると、彼は不安げに瞳を揺らす。