【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「咲誇…」
蓮央も、不安なんだ。
北苑がいるとはいえ、これは危険な役目だから。
バレたらその場で殺されるだろう。
それでも私は、行かなくてはならない。
諒真さんを、救うために。
「大丈夫だよ、蓮央。私、うまくやるから。絶対に死なないから」
「ん……そういうのもあんだけど、よ」
「『も』?」
どゆこと?
首を傾げながら蓮央を見つめていたら、彼の手が私の後頭部に添えられた。
「……北苑と車に2人きりで、襲われたらって考えると………」
「え!?そっち気にしてたの!?」
「そんな格好して、ホント……心配で死にそう」
わたしの頭を引き寄せ、窓越しに抱きしめてくる蓮央。
何この人……。
今日に限ったことじゃないけど、ウサギみたいだな。
なんだか可愛くて、笑いながら蓮央にキスをした。
「大丈夫。北苑が何かしてきたら、全力で殺すから」
「ハハッ……やりかねねぇな、咲誇なら」
蓮央も笑うと、もう一度私の頭を引き寄せて、耳に口を寄せた。
「……愛してる。無事に帰ってこいよな」
「ん…分かってる」
「あ、それと、帰ってきたら……」
蓮央が何か言いかけたその時。