【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
──ゴンッ!!
急に上げられた窓ガラスが蓮央に直撃し、蓮央は車の屋根と窓に顔を挟まれてしまった。
「ゲホッ!!おい海利、お前だろ!!」
「ご名答〜。アンタらのノロケ見てる場合じゃないから、早くしろ」
へらへら笑いながら、北苑が窓を再び下げる。
どうやら、北苑のそばにあるボタンで全ての窓の開閉が可能みたい。
「コイツは……」
解放され、北苑を睨みつけた蓮央は、わたしの頭を軽く撫でた。
「…続きは、帰って来たらな」
「え……」
「一緒に行けなくて悪い。でも俺は」
──ブォォンッ!
蓮央が言っている間に、車が発進した。
このタイミングで発進するか!?
「れ、蓮央っ!?」
慌てて窓の外に身を乗り出すも、彼はもう遠くにいた。
最ッ悪・・・!!
せっかく、いいところだったのに。
怒りを込めて北苑を睨むと、当の本人はこっちをちらりと見たあと視線を外に向けて知らんふり。
最低!!