【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
キュッと唇を一文字に結ぶと、また北苑に何かを差し出された。
ふわふわしている、ピンクのポーチ。
可愛らしいマスコットまでついてるし。
「北苑…アンタ、悪趣味」
「俺のじゃねぇよ、お前のだ」
「私の?」
機嫌を悪くしたのか、北苑はポーチを私に押し付けた。
「その中には、本部のあらゆる場所のあらゆる鍵が入ってる。全部合鍵だけど、それの存在が知れたらヤバイ。…落とすなよ」
真顔で言われ、私は頷くほかなかった。
これだけは、無くしちゃいけないな。